わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

“編集長業務6年間お疲れ様でした” 小説新潮2016年4月号

 今月号の編集後記によると本誌編集長は6年間同職を務められ、このたび異動となったとのことです。6年間の長きにわたりお疲れ様でした。 

 私が本誌を約30年ぶりに再読するようになったのは2010年1月号からで、このブログを始めたのは同年5月号からですので、ほぼ同じ時を編集者と読者の関係であったことになります。 

 この間で一番思い出深い編集後記は2011年5月号です。東日本大震災の1か月後に書いたと記されていました。震災に対して編集者として小説に何ができるかを署名入りで自問していました。それから5年後の2016年3月号で同じ編集後記がほぼ再録されていましたので、余計に印象に残っています。 

 小説は物質的な飢えは満たしてくれませんが、心の飢えは満たしてくれると思っています。たぶん、あなたもそういう雑誌を作ってこられたと思っています。 

 さて、今月号は662ページの号となりました。あなたが担当して2番目に多いページの号となりましたね。本誌が年々薄くなっていくことに寂しい思いをしていましたので、今月号のズッシリ感は久しぶりに手ごたえを感じました。何だか心まで豊かになった気分です。あなたの最後の奮発と思って拝読させていただきました。 

 いずれ日本でも電子書籍が一般化するのは時間の問題かもしれませんが、手に取った重量感やほのかに残るインクの匂いの新刊は電子書籍では無縁の感触になります。この雑誌が将来どういう形態になるかはわかりませんが、こういう文化は残ってほしいものだと思います。 

 私は昨年定年退職しました。しかし、読者に定年はありませんので、引き続き拝読させていただきます。また、このブログも自らの読書記録と振り返りの記録として気ままに続けていこうと思っています。 

 さいごに、あなたがますますご活躍されることをお祈りし、この間のお礼といたします。ありがとうございました。