わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

酒井順子「源氏姉妹(しすたあず)」(新連載)小説新潮2015年3月号

 この作品では源氏物語の主人公・光源氏と関係をもった女性たちを「姉妹(しすたあず)」と呼んでいます。今後、源氏物語54帖の順に性関係をもった女性たちが登場して、赤裸々に光源氏の性癖を暴露していく“野心的”な作品になりそうです。 

 第1回目は光源氏17歳の時の初めての女性となる「空蝉」と空蝉の義娘「軒端の荻」が光源氏との性交渉を語り出します。 

 本誌からはこれまでに「源氏物語を知っていますか」(阿刀田高)が単行本になっています。阿刀田氏の作品も相当におもしろい作品でしたが、酒井女史の今回の作品はもっと遊び心満載で気軽に読めるエッセイになりそうです。それでいて、源氏物語のあらすじを追うことができ、もしかしたら当時と現代の性関係の違いも描かれるかもしれませんね。 

 それにしても、光源氏を「性依存症」(酒井女史)ととらえるか、当時の貴族社会では権力者なら当たり前の風習だったのか、現代の性の規範でとらえるのは無理があると思いますが、それはそれとして、とくと酒井女史の“珍説”を堪能したいと思います。 

 よろしくお願いします。