わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

橋本紡「ハチミツ」(第6回)小説新潮2011年7月号

 この物語はキャリアウーマンの長女・澪(みお)、美人で頭は良いが緻密なことが苦手で男に無防備な二女・環(たまき)、高校生で家事をこなす三女、事実上の主人公の杏(あん)の異母三姉妹を中心とした作品です。 

これまでは状況説明の必要からだったと思いますが、三姉妹が別々に描かれていて、なぜ三姉妹を描かなければならないのか必然性がわかりませんでした。 

 しかし、前月号ではニュージーランドで消息不明になった飛行機に父親が乗っていたのではないかという事件を設定したことにより、共通事項ができ、三姉妹のそれぞれの状況がうまく絡み合ってきました。ただ、今月号では父親がひょっこり家に帰ってきており、早くも共通事項がなくなりそうで、今後、どのように山場を設定し、作品としてのまとまりを持たせていくのか期待するところです。