わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

沢木耕太郎「アンラッキー・ブルース ポーカー・フェース」(最終回)小説新潮2011年6月号

 贔屓(ひいき)にしているエッセイが軒並み最終回になってしまいました。常々、小説新潮に連載されているエッセイの好みについても一度は記録に留めておこうと思っていました。良い機会ですので、今回は触れてみたいと思います。

 いつものようにA群は好みの作品群です。B群はだいたい読んでいます。C群は全く飛ばしている作品群です。

 

A群

1位 「アンラッキー・ブルース ポーカー・フェース」 沢木耕太郎(最終回)

2位 「落日の帝国 私のイギリス物語」 佐藤優(最終回)

3位 「源氏物語を知っていますか」 阿刀田高

 

B群

4位 「徒然草REMIX」 酒井順子(最終回)

5位 「地獄八景亡者戯」 嶽本野ばら

 

C群

6位 「大人の恋力」 柴門ふみ

6位 「熱血ポンちゃんから騒ぎ」 山田詠美

 

(説明)

「アンラッキー・ブルース ポーカー・フェース」 沢木耕太郎(最終回)

 ポーカー・フェースのシリーズはプロの筆力に毎回敬服しながら読んでいました。一つひとつの単語に全く無駄がなく、密度が濃い文章です。もし、文章力をアップさせたいと思う人がいたら、この文章を書き写す作業をするだけでもだいぶ上達するのではないかと確信しています。

 

「落日の帝国 私のイギリス物語」 佐藤優(最終回)

 このエッセイは佐藤氏が外務省の研修でイギリスに派遣されていた時の出来事を綴ったものです。佐藤氏は写真で見ると怖そうに見えますが(失礼!)、文章はとても優しい、素直な文章を描く人で意外な感じでした。私がこのエッセイを毎回楽しみにしていた一番の理由は、佐藤氏がホームステイしていたファーラー家の長男・グレンに対する接し方に佐藤氏の心やさしい人柄がにじみ出ていると感じたからです。グレンは日本でいえば中高一貫校の中学生ぐらいだったでしょうか。佐藤氏は終始、グレンと対等に接しています。このような態度は「悪人」にはできないことです。ぜひ、続編か姉妹編を読みたいものです。

 

 「源氏物語を知っていますか」(阿刀田高)については以前描きましたので省略します。C群の作品は試しに1、2度読んだことはありますが、以降、読む気が起きません。まず、両作品とも挿絵が嫌いです。雑誌の構成上、色もの系を1つ、2つ入れるのは定石だと思いますので、連載があってもいいと思いますが、もっと別の発想(視点)からのエスプリの効いた「上質」の連載を期待します。(両作品には圧倒的な固定ファンがいるはずです。あくまで一読者としてのわたしの好みの記録ですので大目に見てください。)