わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

荒山徹「蓋島伝 長宗我部元親秘録」(第14回)小説新潮2011年6月号

 この作品については以前にも書きましたが、最初の数回は好印象でしたが、その後は相変わらず好きになれない作品です。戦国時代の四国の歴史事情を詳しく記述していたかと思えば、フロイスらイエスズ会とその配下の金髪美女忍者3人衆の暗闘、露骨な性描写など、ストーリーや作風に一貫性が感じられません。 

 最近の号では長宗我部家一族の使命を嫡男・信親に相伝するために密かに剣山に登っている設定ですが、この設定も唐突なストーリーです。また、元親が初陣する前後から仕えている親衛隊の異能集団「五連雀」(「ゴレンジャー」をもじったネーミング)も何人かが討ち死にし、そろそろ物語も終わりに近付いている雰囲気です。最初はこのようなストーリーや作風を意図して描き始めたのではなかったのではないかと疑問の残る作品です。