わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

小説新潮2011年2月号「冬の時代小説三昧」いいですね

 「小春の一件 古手屋喜十為事覚え」(宇江佐真理)、「福寿草 お鳥見女房」(諸田玲子)、「照葉 小石川診療余話」(安住洋子)の3作品は、いずれも不定期の連作です。今月号(2011年2月号)では、これらの作品を「冬の時代小説三昧」と一括りにして収録しています。

 今回、これらの3作品を読み終えて、何となく満ち足りた気分になりました。これらの作品はいずれも登場人物の位置関係がしっかりしていること、ストーリーが着実に展開していること、結末は余韻を残しながらしとやかに終わっていることなど、作品としての安定感が感じられ、十分堪能できました。

 小説雑誌の楽しみは、肩ひじ張らずに、気軽に知らない世界や人生を垣間見られ、何がしかの振り返りの機会や少々の知的満足を得られることだと思います。言いかえれば、読後感が満たされたときの幸福のひとときを気軽に享受できることだと思うのです。

 満たされない読後感を持つ場合もありますが、それも含めて知らない世界観に接することの一部ですので、どうぞ、これからも幅広い分野からの高品質の作品をご提供ください。