わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

61 早見和真

早見和真「イノセント・デイズ」(最終回)小説新潮2014年4月号

この作品は、主人公・田中幸乃が死刑執行の当日の朝を迎えた場面から始まりました。その後、物語は、幸乃の母親が10代で幸乃を産む決意をするところまで遡り、そこから、幸乃の成育歴を追って展開され、最終回で死刑執行の場面に戻り物語を終えています。 …

早見和真「イノセント・デイズ」(第8回)小説新潮2013年11月号

今月も「イノセント・デイズ」に触れないわけにはいきません。今月号(第5章)は、24歳の誕生日から4日過ぎた事件当日の朝の描写から始まります。幸乃は2年前に敬介に捨てられてから、再び神経科に通院するようになり抗不安定剤を服用しています。とく…

早見和真「イノセント・デイズ」(第7回)小説新潮2013年10月号

この作品は初回(4月号)で田中幸乃の死刑執行日の朝の場面からはじまり、プロローグ「主文、被告人を―」で死刑判決の場面へ展開していきました。その後、物語は幸乃の出生から小学時代、中学時代を描き、ストーカー放火殺人を犯す場面へと続き、死刑判決に…

早見和真「イノセント・デイズ」(第2回)小説新潮2013年5月号

先月に続き今月もこの作品の感想を書きます。前回、私は、「主人公は田中幸乃なのか、田中の顔見知りの女性刑務官なのか、プロローグからはまだ判然としません。」として、最後に「作品はこの女性刑務官をとおして田中の生き方や死刑に関することを題材にし…

早見和真「イノセント・デイズ」(新連載)小説新潮2013年4月号

物語は、死刑執行のその日の朝から始まります。死刑囚は田中幸乃(ゆきの)。32歳。死刑囚の単独室の描写はよほど興味のない限りほとんど一般には読む機会はないと思います。作者は本来ならば極限状況であるはずの場面を静謐と描いています。私はこの透明…