わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

2011-12-30から1日間の記事一覧

曽野綾子「天山の小さな春」小説新潮2012年1月号

曽野氏ご自身や担当編集者はこの作品をどのように評価しているのでしょうか。私は大いに不満足です。全体が4つに分断されてしまってまとまりがありません。 1つは書き出しです。「私ぐらいの年になると」一種の思い込みで自分と同年代の人としか付き合えな…

今野敏「訓練 隠蔽捜査外伝」小説新潮2012年1月号

今回は、30歳前後の女性キャリアの畠山美奈子が主人公です。物語は、畠山がスカイマーシャルの研修に抜擢されたことから始まります。スカイマーシャルとは乗客を装って航空機に乗り込む武装警察官のことです。畠山は男社会の警察組織で研修での射撃・格闘…

宇江佐真理「落ち葉踏み締める 古手屋喜十 為事覚え」小説新潮2012年1月号

この作品は涙なくしては読みきれない何とも哀しい作品です。 今回は、日乃出屋の喜十はほとんど登場しません。物語の中心はもっぱら14歳の新太です。新太は6人兄弟の長男。父親は酒の飲みすぎで亡くなり、母親を助けてシジミ採りをして生計を支えています…

垣根涼介「リヴ・フォー・トゥデイ 君たちに明日はないPART4」小説新潮2012年1月号

こたつに入って毎晩1作づつ読みすすめる楽しみを味わっています。今月号も特集作品で味わい深い作品をあえてランキングしてみます。 いつものようにA群は特に味わい深い作品群です。B群は作品として安定していて安心して読了できた作品群です。C群はやや…