わたしの小説新潮日記

小説新潮の感想を中心としたブログです

2010-07-17から1日間の記事一覧

宇月原晴明「足利義鳥の最後」小説新潮2010年7月号

宇月原ファンには叱られるかもしれませんが、室町幕府25代将軍足利義鳥なる架空の人物を主人公にした怪奇小説と言ってよいのではないかと思います。 この小説は全編を通じてピンクの煙でも漂っているかのような妖艶な世界です。義鳥の最後も義鳥を護衛する…

荻原浩「上海租界の魔術師」小説新潮2010年7月号

若かりし頃、上海でマジシャンをしていた祖父が93歳で亡くなったところから物語は始まります。 物語は、祖父が同居するようになった10年前にさかのぼり、語りは当時小学3年生(9歳?)だったかなめの回想で展開されます。上海時代のマジシャンとしての…

帚木蓬生「名簿」小説新潮2010年7月号

小説雑誌なので軽く流せる程度で、わくわくさせる作品や感動できる作品、知らない世界を垣間見られる作品を期待しているのですが、今月号は多分に私の読解力と想像力の貧困から理解しにくい作品がいくつかありました。一例をあげますと、「You Ain't No Bett…